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旅と風

とある地方の学生がいろいろ書いていこうと思うブログ

浪人して本当に人生を損したか?

雑記

今週のお題「私のタラレバ」

僕は大学入学するまで、1年間修業せざるを得なかった。つまり浪人である。「君を入学させてあげよう」という大学がなかったのだから仕方あるまい。

大学入試というのは無慈悲で、国公立大学は前期と後期の二回受験チャンスがあるのだが、後期試験ではたった2点差で「君はいらない」と言われていたのである。その2点に何人集まっていたのかは知る由もないが、あと2点だったんで、という慈悲は通用しないということを、18歳の春に知ったのである。

浪人生の1年間

大学入試に向けて修業する訳だから、ひたすら勉強である。予備校に通い入試に必要な知識を取り込み、それを答案に表現する能力を高めるために1年間費やすのだ。それを修業と言わずして、なんと表現すればいいのだろうか?

もっとも、僕は寮に入らずアパートを借りて一人暮らしをしていたので、ある程度自由が利く生活だった。まどか☆マギカの新編を映画館に見に行くくらいには自由だった。

寮ではないということは、自分の食い物は自分で作らなければならない。少ない仕送りでどう食費を安く上げるかという点においても、修業できたように思う。ただ、勉強時間は削られた。

1年後の成果はどうなったのか?

修業不足だったらしい。第一志望には見事蹴られた。大学入試の失敗というのは、絶望感を与えるもので、世の中というのは無慈悲だなあと思ったりもした。正直、大学別模試でA判定を取れるくらいには修業の成果が出ていたので、落ちるということは想定していなかったが、結果は修業不足。勉強不足。日々の成果を生かせないのだから、入試に落ちる。

結局後期試験で、現役時にも受かったであろう大学に落ち着くことになった。

この1年間は無駄だったのか?

現役の時にでも受かったような大学に進学したということは、この1年間が結局のところ無駄だったのではないかと思わせてしまう。客観的に見れば無駄だったのかもしれない。

でも自分ではそうは思わない。この1年間での成果を数値化せよと言われると、ちょっと伸びたセンター試験の成績や、模試の偏差値くらいしか示すものはないのだが、日々ある目標に向かって勉強する、努力するというのがいかに充実した日々だったのか、というのを今振り返って思ったりする。

あるいは、予備校には変な人間が多く存在するもので(それは生徒だったり、講師だったり)、そういう環境に身を置くことで、考え方の多様性を得たように思う。さすがにこれは言い過ぎかな。

一番思うのは、自分が常に正しい訳ではないし、自分の努力が果たして人と比べた時にどうなのか、ちゃんと客観視する必要があると、浪人の絶望から学べたことである。僕が仮に現役で第一志望に合格していたら、自分やそれに近いものしか認めない偏狭な人間になっていたかもしれない。

現役合格していれば、進路変更していなければ

今の僕は、華のキャンパスライフと呼ばれるような生活からほど遠い生活をしているが、果たして現役合格していたとして、そういう生活を送っていただろうか。

僕は文系から理系に進路変更して、その結果理系科目の学力不足で浪人、第一志望にさようならを言い渡されることになったが、文系のままだったら、上位の大学ですばらしい学生生活を送っていただろうか。

僕にはそうは思えない。

想像力が足りないのかもしれないけれど、僕がそうした生活をしているとは到底思えないのだ。

今それなりに楽しく生活しているおかげだろうか。それとも、その環境を知らないせいだろうか。理由はなんとも説明しがたいけれど、もし現役合格していたら、進路変更していたらという選択肢を想像できないのだ。

浪人は勧めないが、浪人=悪ではない

浪人することは悪ではないと思う。受験勉強から離れて、あの日々を振り返ると、なんとも充実した日々だったのだろうかと思ってしまうくらいだ。もう一度あの日々に身を置いたっていいんじゃないかと思えるくらいに。

ただ、浪人することは勧めない。親に負担をかけることになるし、実際生涯年収が少なくなるという話もある。現役合格するに越したことはない。でも結果的に浪人することになったら、それは悪ではないし、人生において損ではないと声を大にしていいたい。

なあに、君が入学することになる大学には、浪人して入った人もまあまあいるだろう。大学で年齢差なんて気にすることはない。ただ、類は友を呼ぶのか、浪人と明かしていないのに、友人たちが実は浪人生だったなんてことは多い。

「タラレバ」の世界を見られたら

自分が生まれなかったら、というのは最大のタラレバだと思う。そんなSFチックな小説が米澤穂信の「ボトルネック」という小説だ。

ボトルネック (新潮文庫)

ボトルネック (新潮文庫)

 

タラレバの世界は本当に幸せな世界なのか、タラレバの世界を覗けることが、本当に幸せなのか。この一冊を読んで考えてみるのもいいかもしれない。そんなことをこの記事を書きながら思ったり。